阪急電鉄の「謎の改札」が、インターネット上で話題になっている。写真をみると、駅の構内の一角に、自動改札機がぽつんと1台。近くには券売機もない。これはいったい何?


 「異次元に通じていそうな改札口」。阪急電鉄が今月19日、公式ツイッターで紹介し、様々な角度から撮影した写真をアップした。


 「トクベツ感 スゴィ…」。写真を見た人たちから書き込みが相次ぐ。中には「ホグワーツ城行けそう」と、映画「ハリー・ポッター」に登場する魔法学校を連想する人も。


 この改札は、兵庫県宝塚市の阪急仁川駅の上りと下りのホームをつなぐ地下通路にある。阪急電鉄がホームページで紹介する駅構内図には、載っていない。


 広報部によると、利用できるのは月~土曜の午前7~9時の間だけ。通勤・通学用で、定期券やICカードなどの専用改札という。


 「駅の北西側に住んでいて、便利。朝はこの改札がないと電車を1本逃すかも」。通学で毎日使う高校2年男子(16)は話す。実際、駅の北西にある仁川会館前から歩くと、地下改札まで約50秒で着く。一方、西改札口までは約2分30秒で、東改札口までは途中の踏切で電車待ちに引っかかり、約3分10秒かかった。


 「遠方から夜行バスで改札を見に来た人もいたみたいです」と、ツイッターの担当者は反響に驚く。6月10、11日に阪神競馬場で阪急電鉄と競馬場が開催するイベントがある。「『謎の改札』をみて、その足でイベントにも来てもらえれば」と期待する。(山崎毅朗)